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① 自律神経は血糖を“即時”に調整している
血糖調節にはインスリン・グルカゴンといったホルモンが関与しますが、
それらを瞬時に制御しているのが自律神経です。
副交感神経(迷走神経)
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膵β細胞を刺激
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インスリン分泌を促進
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食後血糖を安定させる
交感神経
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肝臓での糖新生・グリコーゲン分解を促進
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血糖を上昇させる方向に作用
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ストレス時・緊急時に優位
👉 交感神経優位が慢性化すると、常に血糖が上がりやすい状態になります。
② ストレス反応と血糖上昇の医学的メカニズム
慢性的な心理・身体ストレスでは、以下の反応が持続します。
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視床下部 → HPA軸活性化
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コルチゾール分泌↑
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アドレナリン/ノルアドレナリン↑
これにより:
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インスリン抵抗性の増大
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肝臓での糖放出増加
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末梢組織での糖利用低下
📌 「食事に気をつけているのに血糖が下がらない」ケースでは、
ストレス由来の自律神経異常が背景にあることが非常に多いのが臨床の実感です。
③ 糖尿病性自律神経障害(DAN)の問題
糖尿病が進行すると、自律神経そのものが障害されることがあります。
代表的な症状:
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起立性低血圧
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発汗異常
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胃排出遅延(血糖変動の増大)
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心拍変動低下(HRV低下)
この状態では:
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血糖変動が読めなくなる
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低血糖・高血糖の自覚が鈍る
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治療反応が不安定になる
👉 血糖管理の難治化=自律神経機能低下と考える視点が不可欠です。
④ 視床下部が鍵を握る理由
自律神経・内分泌・情動の統合中枢が視床下部です。
視床下部の役割:
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自律神経の切り替え
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HPA軸の調整
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血糖・体温・睡眠リズムの制御
慢性ストレス・睡眠障害・情動抑圧が続くと、
視床下部の調整力そのものが低下し、
「血糖を安定させようとしても、指令が出ない」
という状態に陥ります。
臨床で重要な視点(施術家・医療者向け)
糖尿病ケアで見落とされやすいポイントは以下です。
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数値(HbA1c)だけを追っていないか
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睡眠・感情・ストレス履歴を評価しているか
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呼吸・心拍・体温調節に乱れがないか
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自律神経の“切り替え力”が残っているか
📌 血糖は結果であり、神経調節は原因です。
自律神経という「原因」にアプローチするという選択
ここまで見てきたように、
糖尿病の血糖変動には
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食事・運動といった生活要因
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インスリン・ホルモンといった内分泌要因
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そして 自律神経・中枢神経の調整不全
が複雑に関与しています。
しかし現場では、
数値(HbA1c・血糖値)への対応に終始し、
その背景にある「神経調節の乱れ」まで介入できていないケースが少なくありません。
特に、
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ストレスが強い
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睡眠が浅い
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血糖の乱高下が激しい
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検査値と自覚症状が一致しない
こうしたケースでは、
自律神経そのものへの介入が必要な段階に入っている可能性があります。
リカバリーメソッド療法が目指しているもの
自律神経ケア専門学院で体系化している
リカバリーメソッド療法は、
症状や数値だけを見るのではなく、
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視床下部を含む中枢神経の調整
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交感神経・副交感神経の切り替え力の回復
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ストレス反応(HPA軸)の過剰作動の鎮静
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身体から神経へアプローチする臨床技術
を統合し、
**「自律神経が本来の調整力を取り戻す状態」**を目指すケアです。
これは
✔ 薬を否定するものではなく
✔ 食事指導を軽視するものでもなく
**“その前提として必要な神経の土台を整える”**という立ち位置にあります。